暑い夏休みのお盆明け。市民館大ホールで行われた萩楽器さんの発表会に、希望された6人の生徒さんが参加されました。
参加を決めてから、1ヶ月余りの短期間での練習でしたが、それぞれが大きなステージで自分1人で成し遂げる(演奏する)という貴重な体験ができました。
ほとんどの生徒さんはこのような大きなステージで演奏するのは初めての経験。
いつもは元気はつらつなのに、舞台袖で緊張MAXの生徒君。いざピアノの前に座って、1曲弾いて帰ろうとする…あらあら、もう1曲弾くのよ!もう一度座り直して2曲目を弾く、なんてこともありました。
そして、別の生徒さん。ステージに出て丁寧にお辞儀もできて、ピアノの前に座る。さぁ、弾き始める…と思いきや、何度も最初の音を弾いて止めるではありませんか!数回繰り返した後、無事に最後まで弾いてくれました。
後でどうして音を出してはやめ、出してはやめるを繰り返したのか尋ねてみました。すると、とっても興味深い答えが返ってきたのです。
それは、最初の音を弾いた時に出てきた音がすごく響いたのでびっくりしたとのこと。こんなに響くのは家のピアノでもないし、レッスン室のピアノでも聴いたことがなかったので、何度も弾いて確かめたのだそうです。
それを聞いて、なんてステキな体験!と思ったのです。というのも、上手く弾けるかどうかに気持ちが向いている人が多い中で、ピアノの音の響きに気持ちが向いているのです。感性の豊かなお子様ということが今まで以上にわかって嬉しくなりました。
何度も弾き直すと失敗とみなされることが多いとは思いますが、ホールでのピアノの響きを感じ取ることができたことは、素晴らしい体験でした。
他には、普段より本番が上手な生徒さん。とても落ち着いて、普段通りの演奏ができた生徒さん。ドキドキして音が小さくなった生徒さん。リズムに乗れなくてダメだったという生徒さん。それぞれに違う思いがあります。
一人一人が普段では味わえない貴重な経験をさせていただきました。参加させてくださった萩楽器様、ありがとうございました。
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